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失敗しない!老人ホームの探し方

失敗しない!老人ホームの探し方

一生のうちにそう何度も経験することのない老人ホーム選び。この初めての対応に困惑する人は少なくありません。

「認知症を患った母親を受け入れてくれる老人ホームはあるのだろうか?」「今月末までに退院しなければならないが、それまでに受け入れてくれる老人ホームはあるのだろうか?」「老人ホーム選びは誰に相談すればいいのか?」というように。

実際、老人ホームの探し方はたくさんありますが、このページではそれぞれの方法のメリットやデメリットについて解説していきます。

このようなとき、あなたならどう対応されますか?

ただ単に「“元気”な親が安心して生活できる住まいを探す」ということであれば、家族(主に子供)が深刻に悩むようなことはありません。なぜなら、親の「交通の便がよい」「生活費を年金の範囲内に抑えることができる」「治安が良い」といった要望を聞き取りながら、一緒になって探せばよいからです。

それに親が“元気”であることから「今月中に見つけなければならない」というように慌てて住まいを探す必要もありません。条件に合う住まいが見つかるまで、じっくり時間をかけることができるのです。

こうしたことから、住まい選びで忙しくはなりますが、少なくとも深刻な状況になることはありません。 しかし、その“元気”な親が“介護が必要”な親に変わるだけで状況は一変します。大きな違いは「老人ホーム(住まい)を探す時間が限られている」「親の心身の状況などによって選ぶ老人ホームの種類は異なる」ということです。この2つの違いが老人ホームを探す家族を最も悩ませてしまうのです。

そこで今回は、老人ホームに入る方(入居者)の心身の状況や入居者を介護している家族(介護者)の置かれた状況に合った老人ホームの探し方について解説します。

老人ホームを探す方法について

入居者の心身の状況や介護者の置かれた状況が一人ひとり異なるように、老人ホームの探し方も人それぞれで異なります。大きく分けると、その探し方は「入居者や介護者が自力で探す」「地域包括支援センターやケアマネジャーなどに相談しながら探す」「老人ホームの紹介を専業としている会社に相談しながら探す」の3つに分かれます。

この節では、その3つの探し方のメリットとデメリットについて解説していきます。

入居者や介護者が自力で探す

自力で探す場合のメリット

まずは1つ目の「入居者や介護者が自力で探す」です。近年、インターネットの普及によってパソコンやスマートフォンを活用することで、誰でも老人ホームの所在地や連絡先などの情報を集めることができるようになりました。

その他にも、地域包括支援センターや役所の介護保険課などを訪ねれば、老人ホームの一覧表を入手することもできます。

なお、介護者が遠方に住んでいるという理由から、インターネットを活用して老人ホームの情報を集める人は年々増えていますが、「確実により多くの施設情報を集めたい」という方は、地域包括支援センターなどで施設の一覧表を入手されることをお勧めします。

なぜなら、各市区町村に設置された地域包括支援センターには、介護サービス事業者として指定を受けた老人ホーム(自宅で受けられる介護サービスも含む)の情報などがすべて集まっているからです。

自力で探す場合のデメリット

ただし、地域包括支援センターで得られる情報は「施設名」「所在地」「連絡先」といった情報が主であり、各施設の「利用料金」や「サービスの特徴」といった細かい情報を入手することはできません。

そのため、各施設を比較するときに役立つ細かい情報を集める場合は、インターネットの活用が有効です。

とは言え、入居者や介護者がインターネット上の検索エンジン(YahooやGoogleなど)を活用して老人ホームの施設情報を集めるときは、老人ホームの種類や介護保険制度の知識が必要になります。なぜなら、YahooやGoogleなどの検索結果や各施設のホームページ内の情報が多すぎて“余計に混乱してしまう”といった状況に陥る人もいるからです。

実際、老人ホームを探すときに問題になってくるのが「施設を探す時間が限られている」「そもそも老人ホームの種類の選び方がわからない」ということです。

たとえば、1年以内に入居できる老人ホームを探したいというような人であれば、地域包括支援センターで入手した施設情報やインターネット上で各施設の公式ホームページなどを閲覧しながらゆっくり選ぶこともできるでしょう。

しかし、実際に老人ホームを探す人の多くは「可能なかぎり早めに入居できる施設を探したい」といった状況になっています。

具体的には、「認知症の父親が外出先で何度も道に迷って警察のお世話になった」「大腿骨頸部骨折でリハビリ中の母親が来月中に退院しなければならない」といった状況から、限られた時間内に老人ホームを探すことになるのです。

さらに一口に老人ホームといっても、その種類はさまざまです。たとえば、老人ホームには「ケアハウス」「グループホーム」「特別養護老人ホーム」というような種類がありますが、サービス内容や入居基準はそれぞれの施設で異なります。そのため、入居者の心身の状況や介護者の置かれた状況を踏まえつつ、各施設のサービス内容や入居基準を理解しながら老人ホームを選ばなければならないのです。

とは言え、はじめて老人ホームを探す場合、「その種類をきちんと理解できている」という人はほとんどいません。多くの場合は、実際に“老人ホームを探さなければならない”という状況でそれぞれの特徴を少しずつ覚えていくのです。

そのため、はじめのうちは入居の申し込みをしても、入居者の心身の状況などから“そもそも入居できない”老人ホームを選ぼうとしてしまう人もいます。

実際にこうした時間のロスは、限られた時間内で老人ホームを探す人にとって、大きな負担となってしまいますし、誰もそのようなことを望んではいません。

以上のことから、「施設を選ぶまでの時間に余裕がある」という状況であり、「自分が納得するまで地域の施設を調べ尽くしたい」「たとえ失敗したとしても、それは貴重な学びになる」といった考えをお持ちの方に適している方法だと言えるでしょう。

地域包括支援センターやケアマネジャーなどに相談しながら探す

地域包括支援センターなどに相談する場合のメリット

地域包括支援センターやケアマネジャーに相談次に2つ目は、「地域包括支援センターやケアマネジャーなどに相談しながら探す」です。先ほども紹介した地域包括支援センターに勤務する職員(主に保健師、社会福祉士、ケアマネジャー)や民間の居宅介護支援事業所に所属するケアマネジャーからアドバイスを受けながら老人ホームを探すのです。

地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーに相談する場合は、入居者が在宅生活をしているときからお世話になっているケースが多いです。

実際は老人ホームに入居しなければならない人も「ある日突然に在宅での生活が難しくなった」というわけではありません。自宅からデイサービスに通ったり、ホームヘルパーに家事を手伝ってもらったりしていたが、そうしたサービスを利用しても「在宅生活が継続できなくなった」というような経過を辿るのです。その他にも、大腿骨頸部骨折や脳血管疾患の発症で入院することになった場合、退院先の老人ホーム探しについては、病院に所属する医療ソーシャルワーカー(ソーシャルワーカー)や退院調整看護師が支援してくれます。

このように老人ホームの探し方がわからない人にとって、医療や介護の専門家であるケアマネジャーやソーシャルワーカーは心強い存在になるので、安心して老人ホームを選ぶことができるでしょう。

地域包括支援センターなどに相談する場合のデメリット

実際に“担当のケアマネジャーがいる”、もしくは“病院の担当者(ソーシャルワーカーなど)がいる”という状況から「老人ホーム探しは何とかなるだろう」と安心している人もいますが、必ずしもそうではないのが現状です。

なぜなら、医療や介護の専門家であるケアマネジャーやソーシャルワーカーも実際は老人ホームを紹介する専門家ではないからです。

介護サービスが必要な方の在宅生活を支援するケアマネジャーの得意分野はデイサービスや訪問介護サービスなど、在宅生活を続ける上で役立つ介護サービスの利用調整になります。

そして、病院に所属するソーシャルワーカーの得意分野は病気になった患者の経済的な不安や心理的な悩みの解消、その他にも社会復帰や入退院の援助など、その仕事内容は幅広い内容になっています。そのため、ソーシャルワーカーは介護が必要な高齢者だけではなく、社会復帰を目指す現役世代の支援なども行わなければならないのです。

こうしたことから、「老人ホームの紹介が専門ではないケアマネジャーやソーシャルワーカーから紹介された老人ホームに決めてしまってよいのか」と悩まれる人は決して少なくありません。

とは言え、はじめて老人ホームを探す家族と比べた場合、間違いなく言えることは「ケアマネジャーなどの方が老人ホームに関する知識や施設情報を持っている」ということです。したがって、担当のケアマネジャーがいるにもかかわらず、1つ目の「入居者や介護者が自力で探す」、そして、この後に紹介する3つ目の「老人ホームの紹介を専業としている会社に相談しながら探す」といった方法を勧めているわけではありません。

相談するあなたが信頼を置いているのであれば、そのケアマネジャーからアドバイスを受けながら一緒に探せば要望に合った施設が見つかるでしょう。

ここで、どういった人が老人ホームの紹介に適しているのかについて、私なりの基準をお話しします。基準といっても特別に難しく考える必要はありませんが、ポイントとなるのは「相談者(入居者や家族)の要望を細かく聞いてくれる」「老人ホームに入居した後のアフターフォローも行っている」の2つです。

まずは、「相談者の要望を細かく聞いてくれる」というポイントから説明します。

なぜ細かい要望を聞く必要があるのかというと、それを事前に聞いていなければ相談者の要望に合った施設を紹介することができないからです。

よくあるのはアドバイスする人(アドバイザー)が“良い”と思っている施設を紹介するケースです。これは決して悪いことではありませんが、アドバイザーがお勧めする施設と相談者が求めている要望と一致していていない場合があるため、慎重な判断が必要となります。

実際、施設見学をする前に要望に合っていないということに相談者が気づけば、それほど問題にはならないでしょう。

しかし、見学をした後に「交通の便が悪いので家族の面会が困難」「親の年金や預貯金では支払っていけない」ということがわかった場合は、結果として無駄足を踏むことになります。たとえアドバイザーに悪気が無かったとしても、限られた時間の中で老人ホームを探す相談者として、このような事態は避けたいのではないでしょうか。

こうしたことから、相談者の要望をきちんと聞かず、一方的に施設を勧めるような人はアドバイザーとして不向きと考えるべきでしょう。

次に「老人ホームに入居した後のアフターフォローも行っている」というポイントについて説明します。

“終の棲家”として捉えられている老人ホーム。実際は入居したすべての人がその老人ホームで人生の最期を迎えているわけではありません。中には、入居して半年も経たずに別の施設を探さなければならないケースもあるのです。

引っ越しが必要になる理由としては「身体機能の低下や認知症の進行で入居時より介護(見守り)が必要になった」「看取り介護をしてもらえる施設(医療機関も含む)を探さなければならなくなった」といったものがありますが、その他に「イメージしていたサービス内容と違っていた」という理由から別の老人ホームに引っ越しをされる人もいます。

心身の状態の変化で引っ越しをされる場合は家族も納得できる部分はありますが、「希望していたサービスが受けられなかった」という理由での引っ越しについては、できるかぎり避けたいものです。そこで必要になるのが「入居後のアフターフォローの経験」です。実際、「イメージしていたサービス内容と違っていた」という事実を知るのは入居した後になります。

このようなとき、入居者や家族が感じるのは「なぜ入居前に施設の担当者はサービス内容をきちんと説明してくれなかったの?」「この施設を勧めたアドバイザーは本当に私たち家族の希望を聞いてくれていたの?」ということです。

つまり、サービス内容を説明した施設の担当者やアドバイザーに対する不満です。

ただ、ここで私がお伝えしたいのは、説明した担当者や施設を紹介したアドバイザーの多くは、少なくとも「入居者や家族を騙そうとしているわけではない」ということです。問題なのは、入居者や家族の不満につながる要因を事前に把握できていなかったことです。

その結果、担当者の説明は不十分となり、アドバイザーも家族の希望を十分に理解しないまま施設を紹介してしまうことになるのです。

私も含め、ケアマネジャーやソーシャルワーカーは、ある日突然“老人ホーム紹介の専門家”になることはありません。必ず成功や失敗を繰り返して、ようやく専門家になれるのです。私自身も2011年からこの仕事を始めて様々な経験を積み重ねてきましたが、対応させていただいた方の入居後の様子をお伺いすることにより、本当に多くのことを学ばせていただきました。

こうした経験があるからこそ、入居者や家族の要望に合った施設を紹介できるのです。

ここで、私が対応した方々は「すべて上手くいっている」と言いたいわけではありません。私自身、今現在も日々学び続けているのです。「もっと上手く説明できればよかった」「あのような対応はしない方がよかった」など、今でも反省することはたくさんあります。

一般的な賃貸住宅とは違い、老人ホーム探しで入居者や家族が求めているのは、入居後も適切な介護サービスを受けながら安心して生活できる施設を紹介してもらうことではないのでしょうか。「入居後の不満を私に言われても困ります」というアドバイザーでは、老人ホームの紹介で本当に必要な経験を積むことはできませんし、そのような考え方では、入居者や家族の要望に合った施設を紹介することはできないでしょう。

したがって、アドバイザーの対応に不安を感じている場合は「入居後に何かトラブルがあったとき、相談に乗ってもらえますか?」と尋ねてみてください。そのときのアドバイザーの反応で任せる人かどうかを判断できるはずです。

以上のことから、「相談するアドバイザーがいる」という状況であり、そのアドバイザーが「あなたの要望を細かく聞いてくれる」「老人ホームに入居した後のアフターフォローもきちんと行ってくれる」といった条件を満たしている場合に適した方法だと言えるでしょう。

老人ホームの紹介を専業としている会社に相談しながら探す

2000年に介護保険法が施行され、日常生活に何らかの支援を必要とする高齢者が入居する老人ホームは年々増えています。私が身を置く、この北九州市でもその数は500軒を超えました。

このような地域性で誕生したのが“老人ホームの紹介サービス”です。先ほども紹介しましたが、“老人ホーム紹介の専門家”が所属する事業者が行うサービスのことを意味しています。

なお、こうした事業者は仕事の内容を“老人ホームの紹介”に絞っているため、より専門性の高いサービスを提供することができます。そして、相談から老人ホームの紹介まで無料で対応してもらえる仕組みになっていますので、利用者も年々増え続けています。

また、この“老人ホームの紹介サービス”を提供する事業者は、大きく分けると2つに分かれますので、ここではその違いについても解説していきます。

全国対応を強みとしている“ウェブ系事業者”

1つ目は主に全国対応を強みとしている“ウェブ系事業者”です。具体的には地域や老人ホームの種類などに分けて施設情報を紹介するサービスを行っています。

その情報はインターネット上に公開されているということから、いつでもどこでも閲覧できますし、利用料金やサービス内容まで掲載されています。そのため、老人ホームを探している人(相談者)は、効率的に施設情報を集めることができます。

その他にも、相談者の希望に応じて各施設の資料請求や見学の日程調整を代行してくれる場合もありますので、時間の無い相談者にとって便利なサービスです。

しかし、詳細情報が掲載されている老人ホームはウェブ系事業者に広告掲載料や入居者紹介における手数料を支払っている施設のみとなります。したがって、検討している地域で「すべての老人ホームの情報を調べたい」という方には、不向きなサービスと言えるでしょう。

また、ウェブ系事業者はインターネット上で公開している情報量の豊富さが強みではありますが、その反面、入居者や相談者と面談したり、施設見学に同行したりすることはできません。

したがって、入居者の心身の状況、また相談者の要望がきちんと確認してもらえない場合もあります。その他にも、最終的な判断をする際に必要な各施設のリアルな情報を持たれていない事業者も存在しますので、その点を踏まえて活用するようにしましょう。

地場での対応を強みとしている“リアル系事業者”

2つ目は地場での対応を強みとしている“リアル系事業者”です。もちろん事業者によっては、インターネット上で老人ホームの施設情報を公開しているところもありますが、ウェブ系事業者との大きな違いは「直接会って相談できる」「インターネット上には公開されないリアルな情報を持っている」の2つです。

その反面、老人ホームを紹介できるエリアが限定されているため、「親が住み慣れた北九州市で施設を探すべきか? それとも、私(子供)が暮らしている東京で探すべきなのか?」と迷われている場合、それぞれのエリア(北九州市と東京)で相談する事業者を探さなければなりません。

ただし、老人ホームを探す地域を決めている人にとっては、見学にも同行してくれて、リアルな情報を基に適切な施設を紹介してくれる事業者は心強い存在になります。「施設を見学したときは、どのような質問をすればいいの?」「グループホームと有料老人ホームの違いがわからない」「○○(施設名)での生活は母親の性格に合いそうですか?」などについて気軽に相談できるのがリアル系事業者の特徴です。

しかし、実際に紹介できるのはウェブ系事業者と同じように業務提携を結んでいる施設のみとなります。そのため、どのような相談でも対応してもらえるわけではないというのが現状です。

以上のことから、家族だけで老人ホームを探すのに不安を感じており、かつ「効率的に施設情報を集めたい」「専門家にアドバイスを受けながら施設を探したい」といった考えをお持ちの方に適している方法だと言えるでしょう。

が提供する“老人ホーム紹介サービス”とは?

前節では老人ホームを探す3つの方法をご紹介しましたが、あなたに適した方法は見つかりましたか? 最後に当相談窓口が提供する“老人ホーム紹介サービス”についてご紹介させていただきます。

当相談窓口は先ほどご紹介した“リアル系事業者”に分類されます。そして、北九州市や中間市を主な対応エリアとして、2011年からこのサービスを提供しています。

また、私自身は2004年から訪問介護事業所の管理者として7年半勤務しましたが、こうした経験から当相談窓口で最大の強みとしているのは、「在宅介護サービス事業所で働いていたときの経験を活かしたアドバイスができる」「北九州市で長年培ってきた人脈がある」の2つです。

これまで様々な老人ホームの入居相談に対応してきましたが、相談者(特に親の介護をしている子供)が最も悩むのは、「現時点で本当に親を老人ホームに預けてよいのか?」ということです。

なぜなら、介護をしている子供が在宅介護に限界を感じて「親を老人ホームに預けたい」と考えても、当の親は「できるかぎり住み慣れた自宅で暮らしたい」と思っているからです。

そのため、親に老人ホームの入居を勧めたとき、「ちょうど私(親)も老人ホームに入ろうと考えていたよ」と言われることはほとんどありません。反対に感情的になった親に「私はまだ自宅で生活できる!」「私をそんなところに入れるつもりかっ!!」と言われてしまうのです。

実際、先に親の方から老人ホームに入ることを決断するのは、子供から見ても「まだ老人ホームに入らなくても大丈夫ではないのか?」というようなときです。入居理由としては、子供にできるかぎり負担をかけたくない。そう思って、身体が動くうちに入居を決断するのです。

したがって、このようなケースで子供が深刻な状況になることはありません。なぜなら、親が安心して生活できる老人ホームを一緒になって探すだけでよいからです。こうしたことから、老人ホームを探すときに最も慎重な対応が必要になるのは、「子供が親に老人ホームの入居を勧めるとき」であることがわかります。

そこで役立つのが、先ほど紹介した当相談窓口の2つの強みです。

在宅介護サービス事業所での勤務経験

私は訪問介護事業所の管理者として長年働くことにより、在宅介護の限界に至るまでの経過を何度も何度も見てきました。

また当時、私に与えられた役割は在宅生活を続けるために必要な支援です。そのため、どのようなサービスを提供することで利用者(在宅介護サービスを利用している人)の在宅生活が続けられるかについて、日々考えを巡らせていました。

デイサービスやショートステイの利用回数を増やしたり、弁当の宅配サービスを利用したりして、介護をする家族の負担を軽減するというように。これと現在行っている“老人ホームの紹介サービス”の経験により、私は老人ホームの入居を勧める最適な時期が少しずつわかってくるようになったのです。

とは言え、親の心身の状況や子供の置かれた状況も人それぞれで異なりますので、その時期をすぐに見極めることはできません。

まずは相談者(主に子供)にヒアリングを行い、状況によって介護が必要な親とも直接顔を合わせながら今のお気持ちをお伺いする。そうすることで、ようやく親と子供が納得して老人ホームを探す時期を見極めることができるようになったのです。

ですので、親と子供それぞれの要望や置かれた状況などをお聞きして「まだ老人ホームを探す時期ではありません」とアドバイスすることもあります。なぜなら、その時期を見誤ることで親子関係に亀裂が入ってしまうこともあるからです。

実際、一度入った亀裂はそう簡単に修復することはできません。こうしたことから、老人ホームを紹介する前のヒアリングが特に重要だと考えています。

北九州市で長年培ってきた人脈がある

そして、様々な介護相談に対応するため、私は2009年から北九州市内の介護施設を見学する取り組みを始めました。利用者や介護者(介護をしている人)の要望に合ったデイサービスや老人ホームを紹介していきたいと考えたからです。

これまで700軒以上の介護施設を見学しましたが、その経験から介護サービスで重要なのは、「施設で働いている人々である」ことを再認識しました。

施設ごとで専門分野も“認知症を患われた方の対応”“脳梗塞のリハビリ”“看取り介護が行える医療体制”というようにそれぞれ異なりますし、施設の代表者が介護事業を行っている想いなどについては直接会って話を聞かなければ、なかなかわからないことです。

このように見学を通して多種多様な専門家との出会いがありましたし、その人脈は“老人ホーム紹介サービス”を提供する上で欠かせないものとなりました。

こうしたことから、今ではどのような内容の相談を受けても、様々な視点からアドバイスをすることができるようになっています。これからも相談者の悩みと真摯に向き合いながら解決に導いていくことで、いろいろな経験を積んでいきたいと思います。

以上、このページでは老人ホームを探す方法を3つ紹介しましたが、参考になりましたか?

当相談窓口でも電話やメール(LINEも含む)の相談については無料で対応していますので、「介護ぷらすに一度相談してみたい」と思われた方は、お気軽にご連絡ください。